節税目的での香港移住について考える

ある程度以上の所得がある場合、日本の税金はとても高い。
どれくらい高いかといえば、日本の所得税の最高税率は40%。その他に住民税があったり消費税があったり固定資産税があったり自動車税があったりするので稼いだお金の半分以上を税金として収めることになります。

実際は累進課税なので所得全部に対して40%ではないのですが、いずれにしても高所得な人にとって日本に住むのは、「なんとなく損してる気がする」状態なのは否めず、そんな高い税金を逃れて香港やシンガポールなどのタックスヘイブンに移住したいと考えている方が増えているようです。

なにしろ香港の最高税率は17%ととても安い。
しかも日本のようにその他の税金が山盛りということもなく、外国人が負担するのは固定資産税と一部の酒税(アルコール度数が高いモノだけ。ビールは無税だから超安い)、それからスーパーのビニール袋税くらいでしょうか。

収入額が同じ場合、40%の税金と17%の税金を比較したら手元に残るお金が全然違うため、そりゃ香港に移住したいと考える人が多いのもうなずけます。

香港は中国と違って先進国ですし、言葉の問題を除けば生活自体は関東近郊で暮らすのと大差ないですしね~

移住にはビザが必要!

と書いたもののじつは必須というわけではないのですが。。。
というのも、日本人の場合、香港へはノービザで90日まで滞在が可能であり、その間に1度でも中国・マカオを含む海外に出れば、また延長が受けられるので、時々遊びに行けば長期にわたって香港に滞在することは可能です。

ただ、実際の香港暮らしではIDカードがないとあらゆることが不便ですし、観光ビザでの長期滞在時に香港で何らかの収入を得た場合は不法就労となるリスクもあります。このため、本格的に香港へ移住するのであればやはりビザは必要であると考えるべきです。

で、節税目的で香港に移住する場合考えられるのは以下の2つのビザとなります(節税するくらいですから普通に香港で働きたいという場面ではないですよね)

  • 会社オーナーとして取得する投資ビザ(就労ビザ)
  • 1,000万香港ドル以上を香港へ投資すると取れる投資移民ビザ

会社オーナーとして取得する投資ビザ

一つ目は会社オーナーとして取得する投資ビザです。
これは何らかの事業を香港で行って香港経済に貢献することを前提として発行されるものです。

勘違いされている方が多いのですが、先にきちんとした事業ありきで申請すべきもので、香港に移住したいからとりあえず会社を作ってビザを申請するというのは意味合いが違います。

僕はこの方法で自分にビザを下ろして香港に住んでいますが、事業自体はきちんと行って収入もあります。単に会社を作ればビザが取れるというわけではないので注意が必要です。

最近聞くところによれば、香港政府の規制がだいぶん厳しくなっているらしく、事業の実現性や申請理由の合理性などが厳しく審査され、ビザが取れないという事例が30%程度発生しているという話もあります。

どれだけ魅力的な事業計画を提示できるかに掛かっていると言っても過言ではないので、その辺の作文にはセンスが必要です。そういった意味でビザサポート会社の選択は重要です。

ビザサポート会社も自社の実績が大事なので、最近だと内容によってはサクッと断られたりもするみたい。。。

1,000万香港ドル投資できるなら投資移民ビザ

もう一つ、資産家向けの方法としては、香港政府が指定する投資商品に対して1,000万香港ドル(1億3千万円くらい)以上を投資することによって取得できる投資移民ビザがあります。名前が似ているので間違えやすいですが、こちらは純粋にお金の力でビザを取得することが可能です。

何が良いって上記の投資ビザと違って、事業活動による香港への貢献を必要としないため、お金さえあれば毎日ダラダラブラブラと暮らすことが出来るということです。しかも、香港は投資による利益には税金がかからないため、投資の利益と配当で暮らす場合は「まさに無税」となります。

お金持ちには夢の制度(笑)
条件はこんな感じです

  • 満18歳以上であること
  • 申請日から過去2年間に渡って1,000万香港ドル以上持っていたことを証明する英文の書類
  • 外国籍(日本国籍でOK)

うん、まさにお金で買える条件ですねw
ただし投資対象となる商品は香港政府によって限定されているので、ただお金を持ってくればいいというわけではありません。

こちらのビザの取得についてもビザサポート会社でやってくれますが、個人的にはその後の投資活動も含めて、金融関連の会社でサポートして貰った方が良いように思います。

日本語でサポートしてくれる証券会社もありますので、ご希望があれば紹介しますのでメールフォームからお問い合わせ下さい。

実際の移住の手順は?

これは香港に限ったことではないですが、以下の様な手順を踏むのが良いと思います。

  • まずはお試し長期旅行
  • ビザの申請・取得
  • アパートを借りる

まずはお試し長期旅行

香港は先進国なので言葉の問題を除けば生活自体は日本の都会で暮らすのとそれほど変わりません。ただ、やはり中国なので文化的な面で日本とは違うことも多く、実際に数ヶ月住んでみないと自分に合うかどうかが判断できません。

なので、いきなりビザを取って移住する前に、数ヶ月くらいお試しで住んでみるのが良いのではないかと思います。先に書いたとおり90日まではビザ無しで滞在可能ですから、それくらいがちょうど良いかなと。

ただし、香港はホテルが超高いので90日間滞在すると、そこそこのホテルでも宿泊費が100~200万円くらい掛かります。お金持ちの方ならリッチに過ごしても良いと思いますが、長期旅行所向けのサービスアパートメントなどもあるので、そこを利用するのもGoodです。

サービスアパートメントの場合、物件のランクにも寄りますが僕が以前住んでいたハーバービューホライズンの場合、月にHK$15,000~20,000(20~25万円くらい)で借りることが可能だと思います。

ビザの申請・取得

言葉が堪能で海外経験豊富な方なら自力でも申請できますが、先にも書いたとおり、申請書類の書き方にノウハウがあるので、サポート会社に依頼した方が無難かと思います。

費用は会社オーナーの投資ビザでHK$15,000~20,000くらいです。

会社設立とビザ取得に関しては下記の記事で詳しく書いていますので、オーナーとして投資ビザを目指す方はこちらを参考にして下さいませ。

アパートを借りる

ビザが取れなくて不便でも絶対移住するんだ!という方や投資移民ビザを取得される予定の方は先にアパートを借りても良いかもしれません。

ここで考えなければいけないのは香港は家賃がとても高いということです。一般的な香港人が住んでいるアパート(40~50㎡くらいの高層マンション)でだいたい月にHK$10,000~15,000くらい。大手企業の日本人駐在員が贅沢に暮らしている部屋でHK$25,000~30,000円くらい。お金持ちの方が住んでいるコンドミニアムだと月にHK$300,000とかいうのもあって天井知らずです。

日本を完全に引き払って移住するなら同レベルの家賃で借りれば問題ないですが、日本の家を残して来る場合は、家賃負担を考えて節税効果が出るか考える必要があります。

アパートを借りる際のコツについては以下の記事で紹介していますので参考にどうぞ~

言葉の問題は?英語・広東語は必要か?

多くの日本人が心配するのが言葉の問題かと思います。

まず香港の主要な言語は「広東語」です。
広東語は中国語の方言の一つですが、日本でイメージする方言とは異なり、中国語(普通話)が出来ても広東語は全く分からないというくらい別の言葉な上、発音や文法が難しく僕は3ヶ月勉強して挫折しました(笑)

香港人は普段この広東語で話しています。
このため広東語が分からないと道行く人の話していることは全く意味が分かりません。

一方、香港人の半分くらいは英語が堪能です。
もしくは都市部の人であれば堪能でなくてもある程度のコミュニケーションが取れるので、こちらもある程度英語が出来れば都会生活は困りません(ちなみに僕が住んでいる馬鞍山あたりだと英語はあまり通じません。。。)

日本語は一部の観光地など日本人が多いところを除いて一般的なお店ではほとんど通じないので、日本語しか話せない場合はかなり厳しいかと思います。

とはいえ、香港人は言葉が通じない外国人に対してかなり寛容なので、片言の英語とボディランゲージでなんとかなります。僕はそんな感じで暮らしてます。また、この機会に外国語を勉強するのも良いのではないかと。

香港への移住に関わるコスト

あまり贅沢しないでボチボチで暮らす場合を例に計算します。
なぜかというと、僕はお金持ちの暮らしぶりは分からないからですw

会社設立・ビザ取得
これは移住時に最初に必要な費用です。両方でだいたいHK$30,000くらいかな。

経理・ビザの延長費用
会社オーナーとしてビザを取ると、きちんと会社の経営をする必要があるほか記帳と決算をちゃんとしなければなりません。外国語を理解しながら自力でやるのはかなり大変なので、日本語サポートが受けられる日系の会社に依頼すると月にHK$5,000~HK$10,000くらいは掛かると思います。

あと、初回のビザは1年で切れちゃうため、1年後にエクステンドの費用としてHK$5,000くらいが必要です。

アパートの賃貸費用
部屋のレベルによってまちまちですが、一般的なアパートでも月にHK$15,000くらいが必要です。

食費・雑費など
香港は結構物価が高いので食費は日本とあまり変わらないと思って間違いないかと。さらに服や雑貨などは良い物を買おうとすると総じて日本より高いため、トータルでは日本より生活コストは掛かると思います。

このほかに香港への引っ越し費用や渡航費用、電気ガス水道のデポジットや家具家電などの購入費用も掛かります。家具家電は意外に高いので日本レベルのものを探すと日本より高いと思っておいた方が良いと思います。

海外生活を楽しもう!

よっぽど言葉が堪能じゃない限り、海外生活はそれなりにストレスがかかります。基本的に香港人はいい加減なので、そういうのもイラっとするしね~。

そんなときに「日本ならこうだった!」
とか主張しちゃう方は基本的に海外生活に向いていません。

毎日ストレスばかり溜まって節税なんてどうでも良いことに思えるくらいかもしれません。

もちろん相応にお金持ちであればあらゆることを人任せにしてお金で解決することも出来るのですが、先にも書いたようにそれで節税効果が微妙になっては元も子もありません。

僕が思うに、海外移住を成功させる一番のコツは、その国での生活を良い悪いも含めて楽しめることだと思います。言葉が通じないのは大変ですが、その代わり勉強するモチベーションになるし、いい加減な香港人を見ていたら新しい日本的な商売を思いつくかもしれません。

そんな風に考えられないとちょっと厳しい。

と書いてみましたが、僕は香港が大好きですし、日本人駐在員が減少傾向の昨今にあっては日本人が増えるのは嬉しいので、香港で節税について考えてみたいという方は、コメント欄でお問い合わせいただければ分かる範囲でお答えしますね~。

 

この記事へのコメント(1件) |コメント入力欄へ

神田 さん  2016年7月13日 08:48  返信

ホームページ拝見させていただきました。
現在37歳で個人事業主として節税のために香港へ移住を検討しております。

収入はyoutubeを使ってGoogleから広告収入を月200万ほど得ております。

そこで、質問なのですが、香港では国外の収入は無税になるという記事を他で見ましたが、現在得ているGoogleからの収入は香港では非課税とゆう認識でよろしいでしょうか?

また、数ヶ月日本へ帰国した場合でも香港のみの納税でよいのかご存知でしたら教えていただければ嬉しいです。

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