深センで中国の自動車運転免許を取得してみた

先日、ノリで中国の就労ビザをゲットしてみた僕ですが、せっかくいろいろ自由にできるようになったので次なる目標を深センで中国の自動車運転免許取得に定めてみました。まぁ、中国は車が超高いし、深センはナンバーの発給制限もきついので自分で車を買うことはないと思うのですがレンタカーとかもあるし、話題のシェア電動車にも乗ってみたいので(笑)

中国では日本の国際免許は使えない

海外で自動車を運転するといえばまず最初に思いつくのが国際免許ですよね。日本で免許を持っている人なら手続きすれば海外でも車の運転ができるっていうアレです。

が、この国際免許が使えるのは「ジュネーヴ交通条約」に加盟している国のみとなっており、中国は残念ながらこの条約に加盟していないため国際免許を持っていても中国で車を運転することはできません。

無念・・・

このため中国で車を運転するためには必ず中国の運転免許試験を受けて合格しなければなりません。

日本(海外)の免許を持っていれば学科試験のみで免許の取得が可能

中国で普通に免許を取得するためには学科・実地を含む4回の試験に合格しなければならずとても大変です。知り合いの中国人も深センで頑張ってますが取得まで1年くらいは余裕で掛かりそうだと言ってます(T T)

が、我々外国人には優遇処置が!

日本はもちろんその他海外で有効な免許証を持っている人なら、中国で4回ある試験のうち一番最初の学科試験だけ合格すればその後の3つの試験は免除で運転免許をゲットすることが可能です。

今回、僕はこの免除処置を利用して免許をゲットしていますので、この記事ではその方法を紹介します。もっとも、日本で免許を持ってない日本人が中国で初めて免許をゲットするというのは稀だと思うので。。。

中国で運転免許を取得するために必要な書類

外国人が中国で運転免許をゲットするための諸条件は下記のページ(中国語)に記載されています

必要書類は以下の通り

  • 机动车驾驶证申请表(上記リンク先下部の申請書)
  • 机动车驾驶人身体条件证明(健康診断証明書)
  • 申请人身份证明原件及复印件(パスポート及びコピー)
  • 境外机动车驾驶证原件(海外の運転免許証)
  • 广东省机动车驾驶证数字相片采集回执(証明写真及び証明書)
  • 境外人员临时住宿登记表(臨時宿泊登記証)

以下で、取得がややこしい書類についてどうやってゲットするか解説しますね~

机动车驾驶人身体条件证明(健康診断証明書)の入手方法

まずは健康診断書。
こちらは、深センの警察が指定する病院に行って運転免許取得用の健康診断(というか主に視力検査)を受け、規定の範囲に問題のないことを証明する書類をもらってこなければいけません。

僕は蛇口人民医院で受けたのですが、当日ふらっと行って健康診断を受けることはできず、事前に予約を入れなければダメとのことでした。しかも予約が超混んでて大変だったのですが、このへんは病院によっても違うのかもしれません・・・?

病院に行って「運転免許試験をうけるための健康診断(驾驶人身体条件证明)」といえば、方法を教えてくれるはずです。

流れは下記の通り

  • 検診日の予約(要予約の場合)
  • 当日指定された場所に行く
  • 必要書類の記入(このとき1寸の写真が必要なので事前に撮っておく)
  • 検診
  • 問題なければその場で証明書発行

となり検査自体はとても簡単です
費用も50元くらいのはず

境外机动车驾驶证原件(海外の運転免許証)

今回は海外の免許を持っていることを前提に試験の免除を受けるので日本もしくはその他の国の免許が必要です。

んで、試験の規定では「中国語以外の免許の場合は中国語へ翻訳が必要」となっており、日本の運転免許の場合、事前に翻訳をしておく必要があります。この翻訳がややこしい。

曰く「区级以上公证处的中文翻译文本,或者翻译公司的中文翻译文本(须同时提供翻译公司加盖公章的营业执照复印件)」となっており、区以上の組織の公证处もしくは翻訳会社(翻訳会社の場合はその会社の社印と営業許可証のコピーが必要)とのこと。

ネットで検索してもこの辺の情報が錯綜しておりよくわからなかったのですが、実は翻訳を回避する裏技があり、僕はその方法で書類をパスしたので翻訳について詳しくわからないんですよね・・・

というわけで翻訳については上記に問い合わせてみてください

実は香港の免許を持っていれば翻訳不要

規定にもある通り「中国語以外の免許の場合は要翻訳」なので、免許がはじめから中国語で記載されていれば翻訳の必要はありません。ってことで香港の免許証をもっていれば翻訳は不要なんですね~。多分台湾の免許でも大丈夫。

ただし、香港の免許を使用する場合、試験受付時にパスポートの他に香港の身分証の提示及びコピーの提供が必要となりますので試験当日に忘れずに持参する必要があります。

广东省机动车驾驶证数字相片采集回执(証明写真及び証明書)

なんかややこしい名前ですがこれは簡単。

近所にある証明写真屋にパスポート持参でいって「運転免許用の写真を取りたい」といえば、写真を撮って書類も一緒に作ってくれます。

境外人员临时住宿登记表(臨時宿泊登記証)

こちらは運転免許に関係なく中国に済むなら(というか観光で入国しても)必要な手続きなのでお忘れなく。試験の際にしてないことがバレると罰金などになることもあるようなので・・・

手続方法はこちらの記事の途中に書いてあります

試験には事前申し込みが必要

書類が揃ったら早速試験を受けに・・・
と言いたいところですが試験を受けるには事前予約が必要です。

リンク先のページで「预约登記」と書かれたリンクをクリックし、「下一歩」「我接受」を続けてクリック。すると下記のページが表示されますので、「境外人员身份证明」を選択し、氏名と電話番号を入力、再び「下一歩」をクリックします。

その後確認のSMSが入力した携帯番号に届くので表示される画面に入力すると試験の予約画面となります。

ここで希望の試験日と時間を選べばOK。

後ほどSMSで予約完了のお知らせが届くのでこれを保存しておくか、最終画面で予約表を印刷するかして当日持参します。この予約番号は当日試験の際に必要なのでお忘れなく!

運転免許試験当日の流れ

書類の準備だけでうんざりするほどやることが多いのですが、やっとのことで試験当日まで漕ぎ着けました・・・。

予約の際、試験時間は9:00-12:00とか大雑把な指定になっているのですが、実際、大雑把にこの時間内に行って手続きすれば大丈夫です。9時を過ぎちゃっても慌てる必要はありません。

深センで運転免許試験を受ける場合、試験会場は「深圳市西丽车管所」となります。
電車では行きにくい場所なのでタクシーで行くのがおすすめ。

こちらが深圳市西丽车管所。
門を入って正面にあるこの大きな階段を登り建物に入ってすぐのところに受付があります。

建物に入ってすぐのところにある受付に持参した書類を渡して簡易チェックを受け、書類に問題なければ番号札を渡してくれるので番号が呼ばれるまで席に座って待ちます。

順番が来たらこちらのディスプレイに自分の番号と一緒に受付窓口の番号が表示されるので、指定された窓口に行って持参した書類をすべて渡します。

途中、サインを求められたり写真を撮ったりするので、係員の指示に従って手続きを進めます。

ちなみにここまで(というか、ここからも)の会話はもちろん中国語です。
日本語はもちろん英語もきっと通じませんので、最低限会話になるレベルの中国語は必要かと思います。

手続きが終わったらA5版のレシート(というか受付票)をくれるので、それをもって3Fの「即约立考」窓口へ向かいます。

なんかめちゃ空いてる・・・
噂では超行列してると聞いていたので大丈夫なのか心配になりますが、「即约立考」と書かれた案内に従って歩きやる気が全くなさそうな係員が座っている窓口に行って、先程の受付票とパスポートを渡します。

すると、2Fに行って試験料金を払ってくるようにいわれるので再び2Fに。

で、お金を払う場所が見つからない!

場所を聞いても職員はやる気なさそうに「あっち」としか教えてくれないし、いくら探してもそれっぽい窓口はないし、と思ってよく見たら入口の隣に立て看板があって、看板上のQRコードを読み込んで微信で支払うように書いてあるじゃないですか・・・

何このハイテク都市深セン(笑)
しかしこれ、微信使ってなかったらどうするんだ・・・?

試験料金は10元+70元の合計80元

支払いを終えたら再び3Fに戻り、先程のやる気のない職員に支払いが終わった旨を伝えます。

するともうすぐに試験受けられるとのこと。
受付票とパスポート以外の資料を隣りにあるロッカーにしまうように言われるので、指示通りロッカーに荷物を預け隣りにある試験会場へ向かいます。

試験会場に入ったら中にいる職員に受付票とパスポートを渡します。
パスポートをみて日本人だとわかると「日本語の試験を希望するか?」と聞かれるので「日本語でお願い!」と答えます。

試験の日本語はところどころ翻訳が微妙なので、中国語が超得意な方は中国語で受けてもいいかもです。あと、英語の試験も選べます。

試験スタート!

あとは席に案内されるので指示に従って試験開始。

日本のようにみんな一斉に試験開始になるわけではなく席に座ってディスプレイ上の試験開始ボタンを押してから45分間が試験時間となります。試験の残り時間はディスプレイ上に表示があるので安心。

回答もパソコン上で選択していく形になっているので筆記用具等は一切不要というか持ち込みさせてくれません。また、試験の様子を個人ごとにビデオ撮影されているという厳重ぶり。

んで、試験時間である45分が経過すると自動で採点されて画面に結果が表示されます。「Configuration」と表示されていれば合格。その隣に点数も表示されています。

試験は100問中90問以上の正解で合格と結構厳し目なのですが、僕は1回目の試験で90点ギリギリ合格することができました(笑)

試験合格後の手続きは?

無事試験に合格し試験画面に「Configuration」と表示されたら、係員にひと声かけて退席し、再び先程のやる気のない職員がいる窓口へ行きます。で、先ほどもらった受付票を再び渡します。

すると合格証っぽい書類を印刷し、書類上にサインするようにいわれるので言われるままにサイン。

免許は当日発行ではなく2,3日待つ必要があります。
発行された免許の受け取り方法は下記の2種類が選択可能なので、この場でどちらを選ぶか聞かれます。

  • 希望の住所に郵送
  • 再び試験会場に来て受け取り

またここに来るのは非常に面倒なので郵送希望な旨を伝えると、2Fへ行って送料を払うように言われるので、郵送受付窓口に行き発送表を記入し送料を払います。

これで手続きは完了。
2,3日後に免許が届くということなのでワクワクしながら待ちます。

という感じで中国の運転免許証をゲットできました!
はっきり行って手続きが超めんどくさいですし、すべての書類準備・手続きにおいて中国語でアレコレしなければならないほか試験会場の職員もやる気がなく超不親切なので大変です・・・。

試験自体も難しくはないですし、就労ビザじゃなく90日の観光ビザでも試験が受けられるという話を聞いたことがありますが、それとは別に中国語の壁のほうが大きいかなと。。。

 

この記事へのコメント(4件) |コメント入力欄へ

シミズユウイチ さん  2018年7月16日 17:26  返信

初めまして、清水です。
中国で免許を取得する件ですが…、私は日本の免許証が失効してしまいました。
中国で免許を取得しようか考えていますが、日本の免許証が失効した場合には、
どのような方法になるのかご存知でしたら教えてください。
出来れば方法と費用及び日数が判ると非常にありがたいです。

宜しくお願い致します。

ina さんからシミズユウイチさんへの返信  2018年7月16日 17:33  返信

>シミズユウイチさん
中国内でイチから取得することも可能かと思います
でも、大変だと思うので日本で再取得してから僕と同じ方法を取ったほうがいいような気も・・・

中国で普通に免許を取得する場合
教習所と試験費用で8千~1万元くらいだと思います。もちろん教習等はすべて中国語ですので中国語力は必須です。

匿名 さんからinaさんへの返信  2021年3月 6日 17:12  返信

返信が遅くなりすみません。
結論から言うと、タイの出張時にタイの免許証を取得して来て、
それを中国で翻訳してもらい、窓口で申請したら受理されました。
しかも面白いのは申請後にパスポートの有効期限が過ぎたので更新して
新しいパスポートになったのですが、以前のパスポートで試験を受けられる
期間中は問題ないそうです。ちなみに試験が受けられる期間とは
始めて申請して受理されてから3年間です。その間であれば試験に落ちても
受験料を払えば何度でもチャレンジできるそうです。
つまりその期間内であればタイの免許証の有効期限が過ぎても
問題ないということでしょうね。ちなみにタイの免許証は最初2年間です。

Jam さん  2022年3月 3日 17:30  返信

私は昔山の上にあった時の西麗で試験を受けました
免許取得し早15年となりましたが
外国人には取得後ひとつ厄介な事がありますね
そう中国の免許証に記載されている免許証番号
中国人は身分証番号ですが外国人はパスポート番号であり
定期的に番号が変わってしまうこと
中国人は自動の反則金支払い機で処理できますが
外国人は免許証とパスポートを持参して窓口に
行かなければいけません
数ヶ月前に駐車違反の罰金を納めに行ったのですが
免許証番号とパスポート番号が違っていたため
納付を断られました。
結局広州の領事館で同一人物証明なる書類を取り
公安分局で免許証番組と現住所を変更して
反則金の納付が出来ました。
パスポートは10年を取った方が良いということです

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