香港永久居民(パーマネントID)取得の条件と手続方法
前回の記事に続いて香港の永久居民(パーマネントID)取得ネタってことで、今回は永久居民(パーマネントID)取得の条件と必要書類の準備方法、手続きについて書いていきますね~
永久居民(パーマネントID)取得の条件は?
我々外国人が香港の永久居民(パーマネントID)を取得するための条件は以下の通りとなっています。
- 香港に連続して7年間住んでいること
条件としてはこれだけなのですが、取得にあたってネットで調べると見ると皆さん言っていることが結構ばらばらで混乱するんですよね・・・
特に「連続して7年」のカウント方法。
結論から言うと、6ヶ月連続して以上香港を離れていなければ最初にビザを取って香港に入った日から普通にカレンダーで7年すぎればOKなようです。
大事なのは「連続して」の部分で、たとえば数日間香港を離れるのを繰り返して半年以上香港を不在にしたというのは問題ありません。逆に7ヶ月位日本に一時帰国してその間一度も香港に来なかったってのはバツ。
古い記事を見ると、海外に出ている日数はカウントできないと書かれているものもありますが、2019年時点ではそのようなことはなく、最初のビザを使って入国した日から7年で取得が可能です。
僕は最初、上記の記載を見て「え、僕、半分くらい中国に行ってるので全然だめじゃん・・・」とショックを受けたのですが問題ありませんでした(笑)
逆に、6ヶ月以上連続して香港を離れている場合は、この期間以降で7年間香港に住まないといけないようです。申請書を見ると6ヶ月離れていた期間を記載する欄があるので何らかのお目溢しがあるようにも思えるのですが、自分でやってないのでこの辺は謎ですね・・・
また、MPFなどの加入実績を問われるかもと不安なところもあったのですが、申請にあたってはMPFの加入実績などを照会されることはありませんので問題ありませんでした。
ちなみに7年間居住の証明のために納税証明書が必要となる関係で、税金を払っていないと問題になるかと思います。
申請にあたっての必要書類
永久居民(パーマネントID)申請時の必要書類は以下のとおりです
- 申請書(ROP145)
- 宣誓書類(ROP146)
- 旧IDカードのコピー
- パスポートの顔写真入りページと最後に香港に入った日のページのコピー
- 最新のビザのコピー
- 香港に7年間住んでいたことを証明する書類
申請書類はこちらのページからダウンロードできます。記載例に沿って記入すればOKなのでそれほど難しくありません。
パスポートのコピーについて他サイトを見ると、入出国記録の全ページと書かれているところがあって僕のようにしょっちゅう中国との出入りを繰り返している人は途方に暮れますが不要です。上記の通り顔写真入りのページと入境の判子があれば最新の判子があるページと最新のビザが貼ってあるページのコピーだけでOKです。
香港に7年間住んでいたことを証明する書類とは?
一番ややこしいのは香港に7年間住んでいたことを証明する書類です。
香港政府のページでは参考として以下の書類が挙げられています。
- 在学・就労、雇用証明書
- 銀行のステートメント
- 納税証明書
7年間同じ会社に勤めている場合には勤務先に雇用証明書を発行してもらえばOK。途中で転職している場合で過去のものが手に入らない場合はとりあえず最新のものだけはゲット。
僕は最初の1年だけ別の会社にいたのでこのとき以外で自分の会社になってから6年分の雇用証明を自分で作って出しました。
銀行のステートメントは保存していれば・・・
といっても7年分をコピーして出すのも大変なので最後の手段ということで。
一番手に入れやすいのは納税証明書な気もするので、納税証明書の取得方法を以下で紹介します。
ちなみに上記の書類を全部揃える必要はありません。
あくまで参考として書かれているのでこれでなければいけないということもないですし、足りなくても問題ありません。
僕もそうですが日本人気質として「最初からちゃんと書類を揃えなきゃ!」と考えがちですが、香港的には「あるものでとりあえず出してみてダメならなんか連絡くるでしょ」という感じでOKです。
ちなみに僕は後述するネット申請の際に、7年住んでいたことを証明する書類をすべて添付し忘れるという痛恨のミスをしましたが、後日「追加書類を提出してね」というレターを受け取って送付したら全く問題ありませんでした(笑)
納税証明書の入手方法
納税証明書はワンチャイにある税務局(入境事務所のとなり)で発行してもらえます。
ワンチャイの税務局に行ってエスカレーターに乗り1F(日本人感覚では2F)に登ります。
入口に入ってすぐのところに番号札の発行機があるので、番号札をゲットして自分の番号が呼ばれるのを待ちます。
呼ばれたら指定のカウンターに行って「永久居民権申請のために納税証明書が欲しい」と伝えます。すると、何やらパソコンを操作した後に別の窓口に行くように言われるので、窓口でもらった書類を持って指定の窓口に行きます。
指定の窓口に行ったら先ほどもらった書類を渡せば納税証明書を印刷してくれます。これで完了。
で、納税証明書を見ると・・・
6年分しか記載がない。しかも僕の場合何故か初年度の納税実績がないことになってる(T T)
いやちゃんと税金払ったし、何なら税金の納付書類も全部保管してるし!
で、文句を言ったのですが何やらよくわからないことを言われて埒が明かないので(たぶん誤記載の修正申請を自分でやれと言われた)、税金に支払い漏れがないことだけ確認して香港永久居民(パーマネントID)の申請は納付書類(納税実績がなかった初年度分)&納税証明を一緒に出すことにしました。
ちなみに、納税証明書はもともと6年分の記載で問題ありません。
なぜなら香港に居住して8年目の場合、7年目の税金はまだ払っていないことが多く、その場合、もちろん6年分の記載しかありませんが、7年いたことはこの書類で証明可能ですのでご安心。
書類を揃えたらネットから送信して申請完了!
これらの書類を揃えたらイミグレに送付します。
送付方法は郵便で送るか書類をスキャンしてネットで送るかの方法ですが、スキャナを持っているならネット申請のほうが簡単です。
画面の指示に従って必要事項を入力していくだけですのでそれほど難しくはないのですが、一点僕がミスったのが、スキャンした書類を送る画面は1回しかないということです。
いや、申請書と補足書類(納税証明書など)は別の画面で送るのだと勘違いしていたのですが、最初の書類添付画面で全て送る必要があるので要注意です。
送信したら数日後、「とりあえず申請書類を受け取ったよ」という内容のレターがイミグレから届きますので、これで申請は完了となります。
もし指摘事項の連絡を受け取ったら?
提出した書類に不備があった場合、イミグレから問い合わせのレターが届きます。何が不足しているかちゃんと指摘してくれますので指示に従って不足書類を準備します。
問い合わせには2週間以内に回答するようにと書かれているので期限を守って提出しましょう。
僕は先にも書いたとおり補足書類(納税証明書など)をすべて提出し忘れていたので、その旨の連絡が来たわけですが・・・
補足資料もネットから送付が可能になっており下記のページから提出が可能です。
申請後の状況確認は?
申請後の審査状況の確認を下記のページで可能ということになっているのですが、書類を提出したあとは「処理中」の表示のまま全く変化がありませんのであまり当てにしないほうがいいかと思います(笑)
問題なければ入境事務所への呼び出し書類が届きます
で、上記の手続き後、提出した書類に問題がなければ「指定期日にIDカードとパスポートを持って本人が来てね」というレターが届きます。僕の場合、最後の補足書類を提出してから1週間位で届きました。
この書類を受け取ればほぼ香港永久居民(パーマネントID)の申請は成功と言っていいようです
書類には2~3週間先の指定日にワンチャイのイミグレタワー25FのRight of Abode Sectionに来るようにと書かれています。この日程が都合が悪い場合や、逸る気持ちが抑えられず早くゲットしたい場合は日程の変更が可能です。
僕のときは、最短で2日後の予約が可能でした♪
と、同時にIDカード変更の予約もしちゃいます。
下記の通り、イミグレタワーでは永久居民(パーマネントID)申請に関わる最終確認のあとに新しいIDカードの取得申請が必要となります。
予約無しで直接行くことも可能なのですが運が悪いと当日手続きは一杯で後日改めてということになる可能性があるようなので、先に予約をしていくのが賢いかと思います。
最終確認には90分くらいかかるとのことなので、25Fの予約の2時間後くらいにIDカード更新の予約を入れておけばいいのではないかと思います。
香港永久居民(パーマネントID)の最終手続きのために入境事務所へ
指定日(もしくは変更した日程)になったらワンチャイのイミグレタワーへGo!
永久居民(パーマネントID)の手続きを行う25FへはGFから専用のエレベーターがでていますので、それに乗ります。
25FについたらReceptionと書かれた11番窓口に行って受け取った呼び出し書類を提出。すると番号札をくれるので順番が来るまでドキドキしながら待ちます。
順番が来たら指定の窓口に行って下記の書類を提出します。
- 受け取った呼び出し書類
- 番号札
- 香港IDカード
- パスポート
古い記事を見るとここで面談のようなものがあるという情報もあるのですが、提出した書類に問題がなければほぼ無言のまま手続きが進みます。
一方、書類に問題があった場合はここで修正するように言われるので指示に従って修正(というか係員の人が書いてくれる)して、サインをします。
で、問題ながなければ申請結果の書類をくれて、これで晴れて永久居民となりました!
おめでとう、僕(笑)
と一緒に、今後連続して3年以上香港を離れると永住権が失効するという説明をされるのでちゃんと聞いておきましょう。
IDカードを更新しに行こう
続いて香港IDカードの更新です。
永久居民になるとIDカードがHK PERMANENT IDENTITY CARD(香港永久性居民身分証)となりますので、カードの更新が必要なのです。ちなみに2019年現在香港では全市民を対象にニューバージョンのIDカードへの切り替えが行われていますが、今、永久居民のIDカードを申請するともれなくニューバージョンのカードが貰えてちょっと嬉しい(笑)
で、25Fでの手続き終了時にこのあと8Fに行って手続きするように言われます
直接行っても手続き可能なのですが、僕が行ったときもこの有様で大行列・・・。場合によっては当日の手続きができないこともあるようなので、事前予約しておくのがおすすめです。
事前予約している場合は、予約後にメールで届いたQRコードをこちらの機械に読み込ませれば受付完了。
またしても番号札が発行されるのでひたすら順番を待ちます。
写真のディスプレイに番号札の番号が表示されるので順番が来たら指定されたブースに行って、先ほど受け取った審査結果の書類と現在のIDカード、パスポートを提出します。
まず最初のブースでは指紋の記録と顔写真の撮影があります
このとき撮影した写真が新しいIDカードの写真になります。写真は2枚撮影して好きな方を選べるというか、僕のときは係員の人が勝手に選んでました・・・。
写真撮影が終わったらもう一度番号が呼ばれるまで座って待ちます。
番号が呼ぼれたらまたまた指定のブースに行きましょう。
ここで先程の書類をもう一度提出。と、もう一度指紋の確認があります。
これで手続きは完了!
最後にIDカード発行までの仮IDとなる書類をくれますので、新しいIDカードが発行されるまでの間はこの書類を携行することになります。新IDカード発行までは10日間くらいかかります。
この書類上に新しいIDカードの受渡期日が書いてあるので、指定された期間内に再び入境事務所にきて新しいIDカードを受け取ります。
永久居民バージョンのIDカードをゲット!
新IDカード申請時にもらった書類に記載された期日になったら、入境事務所8Fの14番窓口にいって先の書類を提出します。
これで永久居民バージョンのIDカードをゲット!
これら一連の手続きには一切費用はかからず、もちろん新IDカードの発行も無料です
いや~、香港に住み始めてから7年強。
そして手続きもいろいろ大変でしたが無事に永久居民(パーマネントID)をゲットすることができました。
良かったよかった(笑)
この記事へのコメント(5件) |コメント入力欄へ
「マニアック香港」管理人さま
この度、私も香港永久居民を取ることができました!
ビザエージェントさんを頼らず全て自分で行ってきましたので道中とっても不安でしたが、こちらの「マニアック香港」さんのサイトを非常に参考にさせていただき助けていただきました!本当にありがとうございました!
これからも有益な情報をとっても楽しみにしております!応援しております!
ina様、
ご自分の会社設立をされて、ビザをサポートされたお話を伺いたいと思い、以前書き込ませていただいたことがあるのですが、お話を伺えないでしょうか?
数年前に家庭の事情で香港を引き上げましたが、次回は根付きたいと思っておりまして。
一応ビジネスの予定は いくつか案を立てております。
香港永久居民(パーマネントID)の手続きについてありがとうございます。
一つ質問があるのですが、"宣誓書類(ROP146):Declaration of Having Taken Hong Kong as Only Place of Permanent Residence" と有るのですが日本の永住権はそのまま維持されるのでしょうか?
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